1. Bom Jesus do Monte
花崗岩の階段が山肌をジグザグに登っていく。それは、この街を象徴する景色であり、巡礼者たちが課せられた苦行の跡でもある。登るのは身体的にきついが、五感や徳を象徴する噴水が途中にあり、足を止めて眼下の谷を見渡す理由をくれる。蒸気のような音を立てながら、数分で山頂まで運んでくれる。
山頂にたどり着くと、宗教的な雰囲気は消え、ヴィクトリア朝様式のレジャーパークのような空気に変わる。小さな湖ではボートが浮かび、木陰でピクニックを楽しむ家族連れの姿も多い。精神的な場所であると同時に、地元の社交場でもあるのだ。大聖堂も立派だが、パノラマが広がるテラスに目を奪われる。晴れた日には海岸線まで見渡せる。
訪れる時間が肝心だ。日中の暑い時間は、白い石造りの階段からの照り返しが厳しい。早朝なら、霧に包まれた静寂のなか、午後から押し寄せる観光バスの喧騒とは無縁の、本来の神聖な空気を感じられる。重厚なバロック建築と荒々しい自然が混ざり合った、ブラガでも特別な場所だ。