1. Cathedral of Notre-Dame du Puy
ユネスコ世界遺産に登録されているこの大聖堂への道のりは、それ自体が巡礼の儀式のようです。街の最高地点に位置し、急勾配の石畳の路地を抜けると、参拝者を吸い込むような大階段が現れます。外観は、北部のゴシック様式の教会に見られる白い石灰岩とは異なり、多色の火山岩が織りなす独特のモザイク模様が目を引きます。堂内には何世紀にもわたる信仰の重みが漂い、祭壇のすぐ上にある「黒い聖母像」が静かに鎮座しています。
この建築の面白いところは、山の斜面に床を張り出すように建てられているため、身廊の下に空間があり、階段を上って身廊の床から直接堂内に入る構造になっている点です。初めて訪れると、どこから入ったのか一瞬戸惑うかもしれません。入り口近くには「熱病の石(Pierre des Fièvres)」と呼ばれる火山岩の板があり、かつて巡礼者が病を癒すためにここに横たわったという言い伝えが残っています。今でもその習慣を守る地元の人々の姿を見かけることがあります。
ここはサンティアゴ・デ・コンポステーラへ続く「ポディエンシス道」の出発点でもあります。朝7時には、バックパックにホタテの貝殻をつけたハイカーたちが旅の祝福を受ける様子が見られるでしょう。この街にある多くの史跡の中でも、この大聖堂は街のアイデンティティそのものです。屋根の赤い瓦と周囲の火山峰が織りなす景色を眺めると、なぜこの奇妙なほど垂直な街が生まれたのかが腑に落ちます。