1. Medieval Walls of Óbidos
オビドスに来る最大の目的はこれだろう。村全体を囲む城壁は、上を歩いて一周することができる。所要時間は1時間ほど。内側を見ればオレンジ色の瓦屋根と煙突が並び、外側にはパッチワークのようなブドウ畑と遠くのラグーンが広がる。手すりはなく足元も不安定だが、その分、歴史を肌で感じるスリルがある。
城壁の上から眺めると、街の構造がよくわかる。城がいかに守りの要であり、各門が交易と交通を制御するためにどう配置されていたか、地上からでは見えない戦略的な視点が得られる。風が強く遮るものもないが、壁の裏側を歩くときの、日常から切り離されたような感覚は何物にも代えがたい。
体力を一番使う場所だが、それに見合うだけの見返りがある。単なる展望スポットではなく、500年前に見張り番が歩いたのと同じ石畳を一歩ずつ踏みしめる、歴史への肉体的な挑戦だ。