1. La Giralda
街のシンボルであるこの塔は、かつて大モスクのミナレットだった。レンガで編まれた繊細な幾何学模様(セブカ)が壁面を飾り、太陽の動きに合わせて表情を変える。その上に付け加えられたルネサンス様式の鐘楼は、驚くほど見事に調和しており、そのシルエットはカンザスからハバナまで、世界中の都市で模倣されてきた。
塔を登る体験も独特だ。階段はなく、幅の広い緩やかなスロープが上まで続いている。これはかつて、礼拝の呼びかけをするムエジンが馬に乗って登れるように設計されたためだ。おかげで他の塔に比べれば登るのが苦ではないが、一定の傾斜が続くのでそれなりに体力は使う。頂上からは大聖堂のフライング・バットレスや、街に広がる白い屋根の景色を真上から眺めることができる。
1トン以上の重さがありながら風で回転するブロンズの風見鶏「ヒラルディージョ」を見上げずには、セビリアを訪れたとは言えないだろう。信仰の勝利を象徴する像だが、今では地元の人々の誇りとなっている。屋上バーから眺めても、真下から見上げても、この塔は街のスカイラインを優雅に引き締めている。